返済負担率(返済比率とも言います)は、年間の返済額が年収の何%にあたるかです。基準は一つではなく、年収400万円を境に30%と35%で切り替わります。そして分子に何を入れるかで、同じ物件でも数字が変わります。
住宅金融支援機構のフラット35では、返済負担率の上限が年収400万円未満で 30%以下、400万円以上で35%以下と定められています。民間の金融機関はそれぞれ基準を持っていますが、この二つの数字が話の出発点になることが多いので、この診断でも、借りられる上限としてこの線を使っています。点数の段は、上限より手前に別に置いています(下の表)。
ここでいう返済額は、フラット35の分だけではありません。ほかの住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、カードローン(キャッシングやリボ払いを含む)など、すべての借入れの年間返済額を合計して、年収で割ります。収入合算者の分も含みます。
出典:住宅金融支援機構【フラット35】ご利用条件(2026年10月19日確認)
ただし、基準を満たすことと、無理なく返せることは別です。上限は貸す側が審査に使う線であって、生活の余裕を測ったものではありません。
返済負担率の計算というと、ローンの返済額だけを年収で割ったものを思い浮かべます。ただマンションの場合、管理費と修繕積立金は住み続けるかぎり必ず出ていくお金です。ローンを完済しても止まりません。
管理費12,000円、修繕積立金13,000円なら、合わせて月25,000円。年間で 30万円です。年収600万円の人にとっては、それだけで負担率が5ポイント上がります。30%と35%の差が5ポイントであることを考えると、無視できる数字ではありません。
この診断では、マンションの返済負担率にこの二つを含めて計算しています。戸建は該当がないので、ローンの返済額だけで計算します。
資金は10点満点です。返済負担率に応じて、次のように付けています。
| 返済負担率 | 資金の点 |
|---|---|
| 20%以下 | 10点 |
| 20%を超え25%以下 | 8点 |
| 25%を超え30%以下 | 6点 |
| 30%を超える | 3点 |
段は年収にかかわらず同じです。30%と35%の線は、借りられる上限として別に扱っています。結果画面では上限を超えていれば弱みとして出し、詳細な資金計画では、上限から逆算した借入可能額を出します。上限いっぱいまで借りても審査は通りますが、それで暮らしに余裕があるとは言えないので、点数は上限より手前の25%と30%で下げています。
年収と頭金を入れずに診断した場合は、評価できないので中間の5点にしています。返済負担を良いとも悪いとも判断していない、という意味です。金利と返済期間の既定値は年1.25%・35年で、いずれも入力し直せます。
返済負担率は額面の年収で計算します。手取りではありません。社会保険料と税を引いたあとの金額で考えると、同じ負担率でも家計に残る余裕はかなり違って見えます。税込の20%が手取りで何%にあたるかは手取りで見る返済負担率に、世帯年収が同じでも手取りが変わる話は片働きと共働きの記事に書きました。
それに、この負担率には入っていない支出があります。固定資産税・都市計画税、火災保険料、戸建なら十数年ごとの外壁と屋根の更新。マンションの管理費と積立金までは診断に入れていますが、それ以外は入れていません。負担率が基準内に収まっていても、それは「審査が通る水準」であって「毎年これだけ払っても大丈夫」の意味ではない、という前提で見てください。
この記事の数字は、診断の採点にそのまま使っています。年収を入れて返済負担率を出す