売買契約の当日にやることは、多くありません。説明を聞いて、署名して、お金を払う。ただしその日に初めて見る書類で判断するのは無理があります。当日までに何を済ませておくかで、ほとんど決まります。
順番は会社によって多少違いますが、おおむねこうなります。
| 順 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 重要事項説明。宅地建物取引士が、書面を示して読み上げる | 40〜60分 |
| 2 | 質疑。分からなかった欄を聞く | 10分 |
| 3 | 売買契約書の読み合わせ、署名押印 | 30分 |
| 4 | 手付金の支払い | 10分 |
| 5 | 仲介手数料の半金を払う会社もある | — |
全体でおよそ2時間。売主が同席する場合と、売主側は別日に済ませている 場合があります。
重要事項説明書は30ページ近くあります。宅地建物取引士が読み上げ、 買主はそれを聞いて判断する。初見でこれをやるのは無理があります。
だから写しを事前にもらってください。断られる理由はありません。 もらったら、空欄や「なし」と書かれた欄に印を付けておきます。 当日は、その印の欄だけ質問すれば済みます。
どの欄に何が書かれるかは 重要事項説明書のどこを見るかに 条文の号つきで並べました。
売買代金の5〜10%程度を現金または振込で払うのが一般的です。 これは現金で用意する必要があります。住宅ローンは決済の日に 実行されるので、契約の時点ではまだ1円も借りていません。
手付金は代金の一部に充当されます。ただし、相手が契約の履行に着手する までの間は、買主は手付を放棄して、売主は手付の倍額を返して、契約を 解除できるのが原則です。いつまで解除できるかは契約書に日付で 書かれているので、そこを必ず読んでください。
売買契約書に貼る収入印紙です。契約金額によって決まります。 軽減措置が適用されるときの税額は次のとおりです。
| 契約金額 | 印紙税(軽減後) |
|---|---|
| 500万円超 1,000万円以下 | 5,000円 |
| 1,000万円超 5,000万円以下 | 10,000円 |
| 5,000万円超 1億円以下 | 30,000円 |
出典:国税庁 タックスアンサー No.7108。軽減措置は令和9年3月31日までに 作成される契約書が対象(2026年8月時点で確認)
宅地建物取引業法が上限を定めています。速算式で出せます。
売買価格400万円超 → 価格 × 3% + 6万円(別途消費税)
3,000万円の物件なら、30,000,000 × 3% + 60,000 = 960,000円。 消費税を加えて1,056,000円が上限です。
| 売買価格 | 仲介手数料の上限(税込) |
|---|---|
| 2,000万円 | 726,000円 |
| 3,000万円 | 1,056,000円 |
| 5,000万円 | 1,716,000円 |
出典:国土交通省 宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(報酬額)
これは上限であって、定価ではありません。契約時に半金、決済時に半金と する会社が多いものの、全額を決済時にする会社もあります。
最後の1つが抜けがちです。ローン特約は、融資が承認されなかったときに 契約を白紙に戻せる条項です。期限が短すぎると、審査結果が出る前に 期限が来てしまいます。
| 持ち物 | 補足 |
|---|---|
| 本人確認書類 | 運転免許証・マイナンバーカードなど |
| 印鑑 | 認印で足りることが多いが、事前に確認 |
| 手付金 | 現金か振込か、方法を事前に確認 |
| 収入印紙 | 仲介会社が用意することも多い。どちらかを確認 |
| 仲介手数料(半金) | 会社による |
| 通帳・銀行印 | 振込の場合 |
| 事前に読んだ書類と、印を付けたメモ | いちばん役に立ちます |
説明の途中で分からないことがあれば、その場で聞いてください。 聞いても腑に落ちなければ、その日に署名しないという選択もあります。
署名したあとで解除すると、手付金を放棄することになります。 署名の前なら、何も失いません。相手が急いでいるように見えても、 判断の材料が揃っていないなら、それは急ぐ理由になりません。
契約は終わりではありません。このあと本審査、金銭消費貸借契約、 そして決済・引渡しが続きます。諸費用の大半は決済の日に出ていきます。
仲介手数料の残金、登録免許税と司法書士報酬、不動産取得税(あとから 納税通知が届きます)、火災保険、固定資産税の精算金。 資金計画の見本に、積み上げた形で出しています。
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