土地の診断では、土地の形と、道路との高さ・傾きを聞いて点数に入れています。旗竿地は、竿の部分の幅が4m未満なら資産性から3点を引きます。竿の幅が4m以上なら、整形地と同じ扱いです。
土地の診断は100点のうち、資産性に10点、リスクに25点を置いています。形は資産性から、高さ・傾きはリスクから引きます。
| 土地の形 | 資産性から |
|---|---|
| 整形地(ほぼ長方形) | 引かない |
| 旗竿地で、竿の幅が4m以上 | 引かない(整形地と同じ) |
| 旗竿地で、竿の幅が4m未満 | 3点 |
| 不整形地(三角・台形・L字など) | 2点 |
| 道路との高さ・傾き | リスクから |
|---|---|
| ほぼ平ら | 引かない |
| 道路と高低差がある(2m以下) | 2点 |
| 敷地の中が傾斜している | 2点 |
| 道路と2mを超える高低差・がけがある | 5点 |
どちらも「未確認」を選んだときは引きません。調べていないことを悪い点にはせず、その分だけ情報充足度を下げます。
旗竿地でも、建ぺい率と容積率は竿の部分を含めた敷地全体にかかります。法律上、建てられる家の大きさは整形地と変わりません。差が出るのは、奥の敷地の日当たりと駐車の置き方、工事のしにくさ、そして売るときの評価です。だから「建てられる家」ではなく資産性から引いています。
売るときの評価が下がることには、公的な裏づけがあります。国税庁の財産評価基本通達は、不整形地を20項で、間口の狭い宅地を20-4項で、それぞれ補正率を掛けて低く評価します。
| 付表 | 中身 |
|---|---|
| 付表5 不整形地補正率表 | かげ地の割合が大きいほど下がり、最小は0.60 |
| 付表6 間口狭小補正率表 | 普通住宅地区で、間口4m未満は0.90、4m以上6m未満は0.94 |
| 付表8 がけ地補正率表 | がけ地の割合と斜面の向きで下がる(北向きほど低い) |
出典:国税庁 財産評価基本通達 20・20-4・20-5、付表5・6・8
竿の幅4mを線にしたのは、付表6も4mで区切っているからです。4m以上の竿なら、車を止めても人が通れ、工事車両も入りやすくなります。
竿の幅は、道路に接している長さ(間口)そのものです。間口は接道15点の中でも見ていて、2m以上4m未満なら2点引いています。建築基準法43条の2mは満たすものの、工事車両と駐車に余裕がない、という理由です。
資産性の3点は、それとは別の理由(奥の敷地の使いにくさと、売るときの評価)で引いています。同じ理由で二度引いてはいないので、合わせて5点です。竿の幅が2mに足りない旗竿地は、建て替えができないおそれがあるので、総合点そのものに上限をかけます。
宅地造成及び特定盛土等規制法施行令3条は、切土で高さ2mを超える崖ができるもの、盛土で高さ1mを超える崖ができるもの、高さ2mを超える盛土などを、規制の対象にしています。崖は同令1条で、勾配が30度を超える土地です。
都道府県には、いわゆるがけ条例もあります。一定の高さを超えるがけの近くに建てるときは、擁壁を設けるか、がけから離して建てるよう求められます。高さの線は都道府県で違うので、この診断では施行令の2mを使っています。
2mを超える高低差・がけは、点を引くだけでなく、注意することの一覧にも出します。擁壁や造成にかかる費用は、公的な統計が無いので金額を出していません。PROで擁壁に検査済証があると答えた場合は、高低差の減点を半分にします。
出典:宅地造成及び特定盛土等規制法施行令 1条・3条(e-Gov)
竿の部分が長いと、必要な幅を広く定めている都道府県があります。東京都の建築安全条例では、竿の長さが20m以下なら幅2m以上、20mを超えると3m以上です(江戸川区の手引きによる)。竿の長さを入れると、20mを超えるときに確認を促す文を出します。条例は都道府県ごとに違うので、点数には入れていません。
販売図面で旗竿地と分かったら、竿の幅と長さを図面の寸法で確かめてください。幅が4mあるかどうかで、この診断の点も、駐車のしやすさも変わります。