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事前審査は人を見ます。本審査は、家も見ます

2026-10-01 / 長沢 銀河(宅地建物取引士) 運営者について

事前審査に通ったから大丈夫、とはなりません。見ているものが途中で変わるからです。事前審査はおもに申込者を見ます。本審査では、そこに買う家が加わります。

二つの審査は、同じことを二度やっているのではない

事前審査本審査
いつ買付を入れる前後売買契約のあと
主に見るもの申込者(年収・勤続・他の借入・信用情報) 申込者に加えて物件
書類本人確認・収入が分かるもの程度 売買契約書・重要事項説明書・登記事項証明書・図面など
団体信用生命保険見ないことが多い健康状態の告知が入る
かかる日数数日1〜2週間

事前審査の段階では、買う家が決まっていないこともあります。決まっていても、 金融機関は物件の資料を細かく見ていません。事前審査は「この人にいくらまで 貸せそうか」の見立てであって、その家に貸すという約束ではありません。

本審査で家の何を見るか

金融機関ごとに基準は違いますが、公開されているものとして フラット35(住宅金融支援機構)の技術基準が参考になります。民間でも 似た点を見ます。

項目基準
床面積一戸建て等は50㎡以上、共同建て(マンション)は30㎡以上
接道原則として一般の道に2m以上接すること
耐震性(中古)建築確認日が昭和56年6月1日以後であること
劣化状況(中古)土台、床組等に腐朽や蟻害がないこと等

出典:住宅金融支援機構【フラット35】対象となる住宅・技術基準 flat35.com

フラット35では、技術基準に適合していることを示す適合証明書が 必要です。第三者の検査機関または適合証明技術者が物件検査を行い、 合格すると交付されます。買主の自己申告では通りません。

この4項目は、どこかで見た数字のはずです

気づかれたかもしれません。上の表は、この診断が採点している項目と ほとんど同じです。

つまり、再建築できない土地、旧耐震で耐震性が確認できない建物、 シロアリの被害がある家は、買う側が避けるべきであると同時に、 貸す側も避けています。両方から同じ結論が出ます。

属性のほうで落ちる理由

物件以外で本審査が止まるのは、事前審査のあとに状況が変わったときです。

事前審査から本審査までの期間は、何も変えないのが正解です。 車を買うのも、カードを作るのも、引渡しのあとにしてください。

団体信用生命保険という、もう一つの関門

本審査では、団体信用生命保険の告知が入ります。健康状態によっては 加入できず、そのために融資が受けられないことがあります。

通らなかった場合でも、引受条件を緩和した団信や、フラット35のように 団信への加入が任意の商品があります。一つの金融機関で駄目だったことを、 借りられないことと同じにしないでください。

借りられる額と、返せる額

審査に通る額と、無理なく返せる額は別です。返済負担率の基準は 貸す側が使う線であって、生活の余裕を測ったものではありません。 マンションなら管理費と修繕積立金が、戸建なら修繕の積立が、 返済とは別に出ていきます。

この診断は、年収と頭金を入れると返済負担率を出します。考え方は 返済負担率の基準は30%と35%に 書きました。

事前審査の前に、1つだけ

自分の信用情報は、自分で取り寄せられます。CIC・JICC・全国銀行個人信用 情報センターの3つがあり、いずれも本人開示の手続きがあります。

心当たりがあるなら、事前審査を出す前に見ておくほうが早いです。 落ちてから理由を推測するより、先に事実を確かめるほうが手戻りがありません。 金融機関は落ちた理由を教えてくれません。

この記事の数字は、診断の採点にそのまま使っています。戸建を診断する ・ マンションを診断する

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