住宅ローンと教育費を払ったあとに残るお金で、毎月の暮らしが回るかどうか。比べる相手として、総務省の家計調査を使えます。世帯主が60歳未満の勤労者世帯が、住居費と教育費のほかに使っている額は、月に2人世帯で27.7万円、3人で30.6万円、4人で31.8万円です。
1か月あたりの平均で、単位は円です。消費支出から、住居と教育の2つを引いています。
| 人数 | 消費支出 | 住居 | 教育 | 住居と教育を除く |
|---|---|---|---|---|
| 2人 | 307,100 | 28,420 | 1,838 | 276,842 |
| 3人 | 343,956 | 20,773 | 17,233 | 305,950 |
| 4人 | 370,755 | 17,457 | 35,739 | 317,559 |
| 5人 | 369,808 | 12,058 | 41,897 | 315,853 |
| 6人以上 | 401,166 | 12,560 | 42,767 | 345,839 |
出典:総務省統計局 家計調査(家計収支編)2025年 第3-1表「世帯人員別1世帯当たり1か月間の収入と支出」、二人以上の世帯のうち勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)
住居を引くのは、住宅ローンの返済を別に数えるためです。この表の「住居」は家賃や修繕の費用で、ローンの返済は消費支出に入っていません。教育を引くのは、子どもの学費を別に計算するためです。
4人家族で、子どもはいま4歳と7歳。4,500万円を35年・金利1.25%で借りると、返済は月132,339円です。教育費は高校まで公立・大学は私立として、下の子が大学を出るまでを均すと月8.4万円です。
| 共働き(600万円・400万円) | 片働き(1,000万円) | |
|---|---|---|
| 手取り(月) | 65.3万円 | 60.3万円 |
| 返済 | 13.2万円 | 13.2万円 |
| 教育費(均した額) | 8.4万円 | 8.4万円 |
| 残る額 | 43.7万円 | 38.7万円 |
どちらも4人世帯の31.8万円を上回ります。ただし均した額は、早いうちから積み立てていることが前提です。積み立てずに、2人とも大学生の年(教育費264.8万円)をその年の収入で払うと、共働きの世帯でも残るのは月30.0万円で、平均を下回ります。
この表の世帯は、収入も少なくありません。同じ表で、4人世帯の実収入は月749,888円です。平均より収入の少ない世帯が平均より少なく使っているのは自然なことで、表を下回ったからといって、すぐに無理だとは言えません。
逆に読むのが使い方です。手取りから返済と教育費を引いた額が、この表を大きく下回るなら、平均的な暮らしを相当切り詰める前提の借入になっています。その切り詰めを何十年続けられるかを、借りる前に家族で話しておくことになります。
PROの診断と資金計画では、年収を本人と配偶者に分け、子どもの年齢を入れると、この計算をします。残る額が同じ人数の世帯の平均を下回れば、資金の点を 1段下げます。教育費がいちばん重い年だけ下回るときは、点は下げずに、何年後に下回るかを弱みとして出します。
1人世帯はこの表に無いので、比べていません。
この記事の数字は、診断の採点にそのまま使っています。年収を入れて診断する ・ 残る額まで見る(PRO)