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マンションの100点中15点は管理です。ただし見ているのは積立金の水準だけです

2026-09-12 / 長沢 銀河(宅地建物取引士) 運営者について

マンションは、建物を自分ひとりで直せません。直すかどうかを決めるのは管理組合で、直せるかどうかを決めるのは修繕積立金です。だからこの診断は100点のうち15点を管理に置いています。ただし、その15点で見ているものは限られています。

15点で見ているのは、積立金の水準だけです

先に限界を書きます。管理の15点が実際に判定しているのは、 修繕積立金が専有面積に対してどの水準にあるかの一点です。

管理費のほうは、高い安いの判定をしていません。適正額の公的な目安が 存在しないためです。管理費は戸数、共用設備(エレベーター、機械式駐車場、 オートロック、宅配ボックス)、管理員の勤務形態で大きく変わります。 同じ月12,000円でも、20戸の低層で機械式駐車場つきなら安く、200戸の 大規模で日勤管理員がいるなら普通です。物差しが無いものに点を付けると、 付けた側の感覚を採点しているだけになります。

そのため管理費は、月いくら出ていくかの内訳として画面に出すだけにして、 点数には反映していません。

積立金の点の付け方は三段階

国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」の目安(階数と 延床面積で幅が決まります)に対して、こう付けています。

修繕積立金の水準管理の評価
目安の幅の範囲0.85
目安を上回る0.75
目安の下限を下回る0.50
未入力0.50(判定していない、の意味)

上回っているほうを下げているのは、高すぎるのが悪いからではありません。 毎月の支出としては重いという、それだけの意味です。工事の予定が詰まっている 時期なら、高いことに理由があります。

下限を下回ったときも、0.5で止めています。ガイドライン自身が、幅に 収まっていないからといって直ちに不適切とは限らない、と断っているためです。 大きく引くより、確認すべき項目として出すほうが実態に合います。 目安の読み方そのものは別の記事に 書きました。

見ていないもののほうが多い

管理の良し悪しを本当に決めるのは、次のようなものです。この診断はどれも 見ていません。公的なデータとして外から取れないためです。

月々の額が目安の範囲に入っていても、残高がほとんど無いことはあります。 逆に額が低めでも、十分に貯まっていて計画も整っていることがあります。 15点は、管理の質そのものではなく、月々の負担の水準を測ったものです。 点が付いていることを、管理が良いことの証明として受け取らないでください。

公的な物差しは、管理計画認定制度のほうにある

管理の質を外から見分ける制度が、マンション管理適正化法にもとづく 管理計画認定制度です。認定の基準には次のような項目が並びます。

出典:国土交通省「マンション管理計画認定制度」 mlit.go.jp/jutakukentiku/house/keikakunintei.html

この一覧は、そのまま管理組合に聞く項目として使えます。認定を受けている マンションなら、大規模修繕工事のときに固定資産税が減額される扱いや、 フラット35の金利引下げの対象になる場合があります。

重要事項説明の前に、三つだけ取り寄せる

買うと決める前に、仲介業者を通して管理組合から取り寄せられるものが あります。修繕積立金の残高、長期修繕計画、直近の総会議事録。 この三つで、上に挙げた「見ていないもの」のほとんどが埋まります。

取り寄せに数日かかることがあるので、申込のあとではなく、内見のあとすぐに 頼んでおくと間に合います。断られることはまずありません。管理会社が 「重要事項に係る調査報告書」という形でまとめて出す仕組みが、もともと あるためです。

この記事の数字は、診断の採点にそのまま使っています。マンションを無料で診断する

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