建売住宅には、中古住宅には無い守りがあります。売主は、構造と雨漏りについて引渡しから10年間の責任を負い、これを短くする特約は無効です。ただし、その守りがあるのは法律上の「新築住宅」だけで、完成から1年を過ぎた家は外れます。
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)は、新築住宅の売主に、引き渡した時から 10年間、住宅の構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の瑕疵について責任を負わせています。これより買主に不利な特約は無効です(第95条)。
中古住宅では、売主が個人なら責任を負わない特約も有効になります(契約不適合責任の記事)。新築かどうかで、守りの厚さがまったく違います。
品確法でいう新築住宅は、次のとおりです。
新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの
(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)
出典:品確法 第2条第2項
完成から1年を過ぎて売れ残った家は、誰も住んでいなくても、この定義から外れます。広告に「未入居」と書かれていても、10年の責任の対象になるかは、完成の日で決まります。完成の日の目安は、検査済証の日付で分かります。
売主が宅地建物取引業者なら、10年の責任を果たせるように、保険に入るか、保証金を供託しておく義務があります(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律 第11条)。供託の場合は、契約を結ぶまでに供託所の所在地などを書面で説明しなければなりません(第15条)。
どちらの措置をとっているかは、重要事項説明書の「契約不適合責任の履行に関する措置」の欄に書かれます(宅建業法 第35条第1項第13号)。売主が倒産しても修補の費用が出るかどうかは、この欄で分かります。
| 書類 | 何が分かるか | 根拠 |
|---|---|---|
| 建築確認済証 | 工事の前に、計画が法令に合っていると確認されたこと | 建築基準法 第6条第1項 |
| 検査済証 | 完成したあとに検査を受け、法令に合っていると認められたこと。日付が完成の目安になる | 同法 第7条第5項 |
| 住宅性能評価書 | 耐震等級などの性能を、登録された評価機関が評価したもの(任意) | 品確法 第5条 |
確認済証は、工事の前の計画の確認です。完成した建物が計画どおりかは、検査済証で分かります。片方だけでは足りません。
住宅性能評価書があるなら、写しを売買契約書に添付してもらってください。品確法は、売主が評価書やその写しを契約書に添付するか買主に交付した場合、そこに書かれた性能の住宅を引き渡すことを契約したものとみなすとしています(第6条)。完成前に契約するなら設計住宅性能評価書、完成後なら建設住宅性能評価書です。
パンフレットに「耐震等級3」とあるだけでは、この効果はありません。評価書という書類が契約に入っているかどうかで、約束の重さが変わります。
無料の診断は、新築戸建を築年数では満点にしていません。建物の性能・設備・施工は未確認として、物件の点を満点の80%から始めています。新しいことは、良いことの証明にはならないからです。
PRO では、新築の家について次を聞いて、答えた分だけ点数と情報充足度に反映します。
完成前の建売は、建築確認が下りるまで広告も契約もできません(宅建業法 第33条・第36条)。契約のときに払う手付金などが代金の5%か1,000万円を超えるなら、売主の業者は保証などの措置をとってからでないと受け取れません(手付金の記事)。
検査済証の日付と、住宅性能評価書の有無を教えてください。
評価書があれば、写しを契約書に添付してください。
この2つを、申込みの前に仲介会社か売主に伝えてください。