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中古マンションで避けるべきなのは、自分ひとりでは直せないものがある物件です

2026-10-18 / 長沢 銀河(宅地建物取引士) 運営者について

中古マンションの部屋の中は、買ったあとで直せます。床も、キッチンも、配管の一部も。直せないのは建物と管理のほうで、そこは管理組合で決めることなので、自分ひとりでは直せません。避けるべきなのは、そちらに問題がある物件です。

部屋は自分で、建物は管理組合で直す

マンションの区分所有者は、全員で建物と敷地を管理するための団体を構成します(区分所有法第3条)。これが管理組合です。外壁、屋上、エレベーター、共用の配管の修繕は、管理組合で決めます。

買う人ができるのは、自分の部屋(専有部分)の手入れまでです。共用部分に問題がある物件を買うと、直すかどうか、いつ直すか、いくら集めるかは、ほかの区分所有者との話し合いになります。戸建の記事で書いた「あとから直せないもの」が、マンションでははるかに多いということです。

この診断が「重大」として出すもの

PRO の詳細診断では、管理と権利の答えから、結果画面の「重大なリスク」の欄に次のものを出します。

あてはまること重さなぜ自分では直せないか
長期修繕計画がない重大いつ・いくらで何を直すかが決まっていない。必要なときに修繕できず、一時金の徴収につながる
築15年を超えて大規模修繕が未実施重大実施の予定と、それを払う資金の裏付けが要る
管理費・修繕積立金の滞納が多い重大予定どおり積立金が集まらず、修繕計画が崩れる
敷地が借地権重大土地は所有できない。地代・更新料・残存期間がかかわる
耐震診断で要補強とされている重大補強工事の予定と費用負担を管理組合で決める必要がある
自主管理中会計や修繕の実務を、区分所有者自身が担っている
積立金の急な値上げが予定されている中買ったあとの月々の負担が変わる

「重大」は、物件そのものを候補から外す仕組みではありません。確かめずに買うには重すぎる、という印です。自主管理については自主管理の記事に分けて書きました。

無料の診断でも見ているもの

無料の診断は、入力された築年と修繕積立金から、次の2つを点数にしています。

見ていること点数への効き方
旧耐震かどうか(1981年以前の築年)資産性(100点中20点)の評価を0.6倍にする
修繕積立金が国土交通省の目安の幅に入っているか管理(100点中15点)を、幅に入れば満点の85%、下限を下回れば50%にする

旧耐震を0.6倍にしている理由は旧耐震のマンションの記事に、積立金の目安の読み方は修繕積立金の記事に書きました。どちらも、戻せるのは管理組合だけです。

無料の診断は、積立金の残高も修繕の履歴も見ていません。管理の点は、入力された額だけで出しています。そのぶん、情報充足度を低く出しています。

どの書類で分かるか

上の表のほとんどは、契約の前に書類で確かめられます。

書類分かること
重要事項調査報告書(管理会社が作る)管理費・修繕積立金の額、滞納、積立金の残高、大規模修繕の実施状況
長期修繕計画計画があるか、計画期間、次の大規模修繕の時期と金額
直近の総会議事録値上げや一時金の議題、修繕を巡る議論、理事のなり手
重要事項説明書積立の規約と既に積み立てられている額、管理の委託先、維持修繕の実施状況の記録

重要事項説明書の項目は宅地建物取引業法施行規則 第16条の2(第6号・第8号・第10号)。重要事項調査報告書は法定の書類ではなく、管理会社が発行するものです

部屋の中は、後回しでいい

内見ではつい、部屋の広さや眺め、キッチンの古さに目が行きます。ただ、部屋の中はお金をかければ自分の判断で直せます。直せないものから先に見る、という順番の話です。内見の見方は中古マンションの内見の記事に書きました。

重要事項調査報告書と長期修繕計画、直近の総会議事録を、
申込みの前に見せてください。

仲介会社にはこう頼んでください。3つそろえば、上の表のほとんどが埋まります。

この記事の数字は、診断の採点にそのまま使っています。マンションを診断する

解説
PROでできること ・ 無料とPROのちがい ・ 資金計画の見本
運営者について ・ 利用規約 ・ プライバシーポリシー ・ 特定商取引法に基づく表記
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ/国土地理院
商業施設:© OpenStreetMap contributors(ODbL)
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