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中古住宅は築何年まで買えるか。分かれ目は年数ではなく日付です

2026-10-08 / 長沢 銀河(宅地建物取引士) 運営者について

築何年までなら大丈夫か。決まった年数はありません。中古住宅にかかわる制度の線は、どれも築年数ではなく日付で引かれています。築40年と築45年の違いより、1981年6月をまたぐかどうかの違いのほうが大きい。

年数で線を引いている制度は、ほとんどない

耐震基準、住宅ローン控除、不動産取得税の控除。中古住宅を買うときに効いてくる制度は、どれも「築何年以内」ではなく「いつ建てたか」「いつ確認を受けたか」で分かれます。築年数は毎年1つずつ増えますが、日付の線は動きません。

だから「築何年まで」と聞くより、「この家は、どの日付の前か後か」を見るほうが早い。分かれ目になる日付を、古い順に並べます。

1981年6月1日:耐震基準

1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物が、いわゆる新耐震基準の建物です。境目は完成した日ではなく、建築確認を受けた日です。

確認を受けてから完成するまでには数か月かかります。1981年から1983年に完成した家は、築年だけではどちらの基準で建てられたか分かりません。この診断の PRO版は、この3年を「耐震基準の境界にあたる築年」として、確認済証の日付を確かめるよう出しています。詳しくは新耐震かどうかは築年では決まりませんに書きました。

1982年1月1日:住宅ローン控除と不動産取得税

中古住宅の住宅ローン控除は、登記簿上の建築日が1982年1月1日以降なら、新耐震基準に適合しているものとして扱われます。それより前の家は、耐震基準適合証明書などで適合を示す必要があります(中古の住宅ローン控除は1982年1月1日で分かれます)。

不動産取得税の中古住宅の控除も、同じ日付で表が分かれています。1982年1月1日以降の新築なら新築の時期に応じた額をそのまま控除でき、それより前の家は、耐震基準に適合していることの証明が要ります。

耐震基準の線(1981年6月1日)と税の線(1982年1月1日)のあいだには、 7か月のずれがあります。この間に確認を受け、1981年のうちに完成した家は、耐震基準では新耐震なのに、税の扱いでは証明が要る側に入ります。

1997年4月1日:不動産取得税の控除が1,200万円になる

中古住宅の不動産取得税は、建物の固定資産税評価額から控除額を差し引いて税率を掛けます。控除額は、その家が新築された時期で決まります。

新築された時期控除額
1982年1月1日〜1985年6月30日420万円
1985年7月1日〜1989年3月31日450万円
1989年4月1日〜1997年3月31日1,000万円
1997年4月1日以降1,200万円

出典:神奈川県 県税のページ(中古住宅の軽減措置)。床面積などの要件があり、税率は標準税率です。所在の都道府県で確かめてください

古い家は評価額も低いので、控除が小さくても税額が0円に収まることはあります。 3,180万円の見本で何が0円になったかは諸費用の記事に出しています。

省エネ基準:日付ではなく、証明書で分かれる

2025年4月以降に着工する新築住宅は、原則として省エネ基準への適合が義務になりました(省エネ基準の記事)。それより前に建った中古住宅に、適合の義務はありません。

中古で効いてくるのは住宅ローン控除の枠です。こちらは日付ではなく、省エネ性能を示す書類があるかどうかで分かれます。

既存住宅の区分借入限度額控除期間
長期優良住宅・低炭素住宅3,500万円13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円13年
省エネ基準適合住宅2,000万円13年
その他の住宅2,000万円10年

出典:国土交通省 住宅ローン減税(既存住宅)。子育て世帯・若者夫婦世帯は上の3区分の限度額が上がります。控除率は0.7%

年数で効くのは、建物の傷み方

築年数そのものが無意味なわけではありません。建物は年数とともに傷みます。この診断は築年数を、物件の点のほとんどを決める要素として使っています。戸建なら100点のうち25点が物件の点で、そこに次の割合を掛けます。

築年数(木造に換算)物件の点に掛ける割合
5年以下100%
5年超〜15年以下85%
15年超〜25年以下70%
25年超〜35年以下50%
35年超〜45年以下35%
45年超20%

木造以外は、構造ごとの耐用年数の比で木造に換算してから当てます。RC造の築30年は、木造の築14年相当です(木造換算の記事)。リフォーム済みと入力すれば、築古の評価を少し持ち上げます。

年数の段は10年刻みで、日付の線よりずっと粗い。年数は傷み方の目安として使い、制度の線は日付で確かめる。この二つを混ぜないようにしています。

確かめる書類は2枚

登記事項証明書の新築年月日と、建築確認済証の日付です。登記の日付は税とローン控除の線に、確認済証の日付は耐震基準の線に使います。登記事項証明書に確認日は載らないので、1枚では足りません。

登記の新築年月日と、確認済証の日付を、両方見せてください。

仲介会社にこう頼めば、どの線の前か後かが一度に分かります。

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